こんにちは 名古屋の管理栄養士 長谷川カヨです
ダイエットそのものよりも無駄な食欲のコントロールの方が難しいと思いませんか?
実はもともと人のカラダには体重を維持するホルモンの仕組みがあって、太りにくくなっています。
例えば脂肪が増えるとレプチンが増えて食欲を減らし、体重を元に戻そうとします。糖のエネルギーを調整するインスリンや、カラダに必要な栄養が入ってくると食欲を止める満腹ホルモンもありますので、ホルモンがうまく働いている間は体脂肪が増えにくい仕組みになっています。
ただいろいろな要因でホルモンのバランスが崩れてしまったり、効きが悪くなる(抵抗性が上がる)と食欲が調整できなくなって、体重が増えてしまいます。
逆にこのホルモンの仕組みを元に戻してあげると痩せやすくなるんです。
食欲が安定していれば体重管理は簡単なのに、残念ながら食欲を乱す原因はたくさんあります。
乱された食欲に我慢や気合で立ち向かうのはとても難しいこと。それよりも原因を見つけて取り除いた方がずっと楽にコントロールできるようになります。
今日はどうして食欲に振り回されてしまうのかについて、カウンセリングで多い数パターンをまとめました。
ニセモノ食欲の原因
ホルモンの働きによる食欲
水分不足による食欲
習慣による食欲
環境による食欲
精神的ストレス(睡眠不足)による食欲
解決策
ホルモンの働きによる食欲
→ たんぱく質と食物繊維をプラス
水分不足による食欲
→ 小腹が空いたらまず水分をとる
習慣による食欲
→ とりあえず3日やめてみる
環境による食欲
→ ストックする食べ物を変える
精神的ストレスによる食欲
→ ストレスを吐き出す
ホルモンの働きによる食欲増強
夕方に我慢できない強い空腹感があるなら、血糖値乱高下、インスリン分泌過剰の可能性が大、何か物足りないような空腹感が続くなら栄養が偏っている可能性が大です。
どちらも減らすのは割と簡単で、食事のバランスを整えるとしばらくして落ち着きます。
朝食はシリアル、パン、ランチは麺、おにぎりだけといった食事は消化が早い炭水化物ばかりで、たんぱく質、食物繊維が少ない偏った食事です。こうなると血糖値の乱高下によって強い食欲が短いスパンで繰り返される悪循環を招いてしまいます。


さらに栄養が偏ってしまうことで満腹ホルモンが満たされず胃の膨張による満腹感しかないので、なにか物足りないような食欲が続いてしまいます。
肉・魚なら手のひらサイズ、卵なら1~2個、豆腐なら1/2丁でたんぱく質をプラス。パンや麺を玄米に変えたり、野菜・海藻・豆をプラスして食物繊維を増やせばOKです。たんぱく質を増やした分はパンや米、麺の量は減らしてみてください。
忙しい朝やランチ用の商品は炭水化物と脂質の組み合わせで、いくらでも食べられてしまうものがほとんどです。豚汁とごはんなら野菜もたんぱく質も発酵食品まで摂れます。もっと手軽に卵かけごはん、納豆ご飯でも十分。夕方の空腹に耐えることもなくなりますよ。
水分不足による食欲
水分の不足でも食欲を感じやすくなります。詳しくは「水分不足でお菓子が食べたくなる」で書いています。女性に多い貧血でも冷たいものや甘いものが食べたくなります。
強い冷え性の人を除いて、1日に摂りたい水分は2~2.5ℓ。食事から1ℓくらいの水分が摂れるので、飲む分は1~1.5ℓが目安です。汗をたくさんかいた日はその分水分も余分に必要になりますが、意外と水分の摂取量が少ない方が多いです。
小腹が空いた時にお茶や水を飲んで、しばらくするとすーっと食欲がおさまるなら水分不足による食欲の可能性が大です。
ちなみに貧血で冷たいものや甘いものが食べたくなったら、普段食べているものを変えてみてください。疾病が要因ではない貧血なら、鉄・ビタミンB12&B6・葉酸・ビタミンC・亜鉛をしっかり摂ることが大切です。「まごはやさしい」の食材をまんべんなく摂るとこれらの栄養素は摂りやすくなりますし、調理に鉄鍋を使うと鉄分の補給になります。
ま:豆類
ご:ゴマなどの種実類
は:ワカメなどの海藻類
や:野菜
さ:魚
し:しいたけなどのきのこ類
い:いも類
習慣による食欲
意外と多いのが、食べる回数が多いこのパターンです。
10時にコーヒーブレイクでお菓子、15時におやつ、夕方に何かつまんで、夕食後にリラックスしてお酒を飲みながらつまみを食べる。こうやって食べるタイミングが決まっていると、あっという間に習慣になって、その時間になるとお腹がすくようになります。
いらない習慣は断ち切ってしまうのが一番です。とはいえ、一気に断ち切ってしまってリバウンドが心配なら気軽な気持ちで少しずつ段階を踏んで減らしていくと案外楽に変えていけます。
しばらく続けて習慣がなくなってしまうと気にならなくなります。是非トライしてみてください。
1. まずは間食を血糖値が上がりにくいナッツや卵、チーズに変えてみる。
2. 3日だけ止めてみる
3. うまくいったらもう少し伸ばして1週間やってみる
長くても1か月、早くて2週間もあれば慣れてしまいます。ここまでくると記録が途絶えてしまうのがもったいないくらい。習慣は癖なので、なかなか変えるのは難しいかもしれませんが、トライ&エラーを繰り返しているうちに変えられるようになります。
私は今は1日2食で、それ以外の時間に食べたいと思うことはほとんどないですが、切り替えた初めの1か月は1日に何度も食べたくなりました。何でも1度はやってみたいタイプなので「とりあえず1か月くらいやってみようかなぁ」と気楽な気持ちで1日2食を続けていたら、1か月が過ぎたある日突然全く気にならなくなりました。今でも途中でお腹が空いたら食べてもいいかな~と思っていますが、習慣はすごいもので、食べたくならないから食べずに済んでしまっています。習慣なんてそんなもんです。食べる回数が減ったり、執着が少なくなると、我慢しなくていいし自由な時間が増えてすごく楽になります。
環境による食欲
強制されたり、我慢し続けるのはしんどいですけど、環境が整っていると意外と自然に変わっていくものです。いつの間にかそうなっていた、という環境作りがけっこう大切です。
ちょっとおなかが空いた時、手が届くところにお菓子やパンがあれば、誰だって食べてしまいます。
そんな時は環境を変えてみてください。手が届くところにあるものを、ナッツやフルーツ、茹で卵、おかずに変えます。とりあえずそれを食べて空腹が収まると、お菓子を食べずに済んでしまうかもしれません。普段料理をしない方でも、ゆで卵やマリネ、具たくさんのスープをストックしておくのはそんに大変ではないですし、忙しい時の食事替わりにもなるので便利です。
ストックしておくものを変えればいいだけなんです。
それでもどうしてもお菓子が食べたくなったら、味わって食べちゃってOK。我慢しすぎてしまうより、たまには息抜きも大事。週1回のケーキくらいなら体重にそんなに影響ありません。
今どきは10分も歩けばいつでもなんでもコンビニで買えるので、お菓子は食べたい時に調達することにして、買い置きしておかなくても困ることはありません。
精神的ストレスによる食欲
一番やっかいなのが精神的ストレスによる食欲ですよね。そしてカウンセリングしていてもこれが一番多いです。
●ジャンクなものを、とにかくたくさん無心で食べたい
●気持ち悪くなるくらい食べ続けられる
●毎回後悔するけど、止められない
●一度にたくさんお菓子を買わないと気が済まない
●お菓子(お酒)がないとストレスに耐えられない
こんな風に食べたくなるなら精神的ストレスがとても強い状態。こんな時は無理しないのが一番です。良くないのは分かっているから、ちゃんと変えられる時が来ます。
こんなにストレスが強い時は自分の心を癒してあげるのを優先してください。私も離婚前後はストレスフルでしばらく爆食いが止まりませんでした。そんな時もあります。気持ちに余裕が出来てきて、ストレスとうまく付き合えるようになったら食欲のコントロールが出来るようになるので大丈夫です。
今日は私が試してみてよかったストレス解消法を段階別でご紹介します。
爆食いするほどストレスが強い時はとにかく吐き出す
誰かに聞いたもらって共感してもらうと、その時はすっきりした気持ちになれますよね。でもお互いに多少気を遣って話していますし、本当に言いたいことが伝えられていなくてモヤっとしてしまうこともあります。これだとストレス発散にはちょっと足りない感じ。
そんな時は一人で思うがままに遠慮なく、文句、悪口を好きなだけ言います。いいんです。誰も聞いていないので(笑
ちなみに私が一番ストレスフルだった離婚前後にはマンスリーの賃貸に住んで、夜な夜な一人で腹が立ったこと、嫌だったこと、悪口を言いたい放題言いまくっていました。マンスリーの賃貸なら今後も近所づきあいも心配しなくていいし、お酒の力を借りて一人でブツブツ文句言っている分には誰にも迷惑はかけません。
こんな感じで吐き出していると、そのうち気持ちが収まってきて冷静に次の行動を考えられるようになります。賃貸を借りるまでいかなくても、自宅でタオルを口に当てて文句を叫んでもOK。かなりすっきりしますよ。
少し溜まったストレスは紙に書きだして燃やす
なんだかイライラする、モヤモヤするという時、何が悲しいのか(怖いのか)がわからずにイライラやモヤモヤに振り回されてしまいませんか。イライラやモヤモヤに振り回されてしまうと、本当の気持ちに気づくことが難しくなってしまいます。上記ほどでなくても、イライラした時や疲れた時は甘いものが食べたくなりがちです。これは本当の食欲ではなくて、ストレスによるものです。これを放置してしまうと、いつの間にか毎日甘いものが欠かせない、なんてことになってしまいます。
ストレスが溜まってきたなーと思ったら、こちらも早めに吐き出していきます。
なんだかイライラ(モヤモヤ)したら、紙に書きだして吐き出すのがお勧めです。書き出し方にルールもないし、自分しか見ないものなので好きなように思いっきり遠慮せずに書きなぐっていきます。書き終わったら見返したりせずに燃やしてしまって「さよなら~」と言います。
こうやって書いていくと気持ちが収まっていくのと同時に、何が悲しいのか(怖いのか)に気づいて、イライラやモヤモヤの中心にあるものが見えてきます。すごく気持ちが楽になって、繰り返していくうちにニセモノの食欲も落ち着いていきます。
普段はカラダを動かすことでストレスケアを
運動が大好きな方は運動することがストレス発散になりますよね。ですがカウンセリングしていると運動する時間が作れなかったり、運動嫌いな方も多く、意外とハードルが高かったりもします。普段運動していない方が急に運動するとカラダを痛めてしまうこともありますし、頑張った分余計に食欲が増して食べ過ぎてしまう原因にもなります。
運動で消費するエネルギーはそれだけで減量出来るほど大きくありません。運動よりもNEATを増やす方がお勧めです。NEAT(非運動性熱産生)とは家事やストレッチ、散歩、移動で歩くなど、生活の中の活動量です。
NEATで気持ちよく気晴らしになる程度にカラダを動かしていると、ストレス発散・食欲コントロールに効果的です。長く続けられる気晴らしがあると普段からストレスがコントロールしやすくなります。天気がいい日に緑が豊かな公園や街並みを散歩すると気分が晴れますよ。1日7000~8000歩くらい歩けるとちょうどいいです。
もともとカラダには体重を維持する機能(ホメオスタシス)があります。その機能を狂わせてしまう要因を数個上げてみましたが、もし当てはまるものがあったら1つずつでも変えてみてください。ずっと楽に体重管理できるようになりますよ。


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